『ヘチ 王座への道』13話ネタバレあらすじ「眩惑(げんわく)」
王宮にある一通の上書が届く。
その上書には「摂政(せっしょう)を望む」という進言が書かれていた。
その上書を見た少論派は驚く、そしてその内容は王景宗(キョンジョン:第20代王)にも伝えられた。
世弟が王の座を狙っていると景宗は世弟に疑いの眼差しを向ける。
その頃、上書ことをまだ知らない世弟はミルプングンと会っていた。
ミルプングンは「もうすぐ王宮に世弟様を吹き飛ばす逆風が吹く」と意味深な言葉を残して去っていった。
そんな中、新たに吏曹正郎(イジョジョンナン)に任命されたユン・ヒョク(チェ・ミンチョル)は司諫院(サガノン)、弘文館(ホンムンガン)、司憲府(サホンブ)という3官庁の現職管理の再審査を指示した。
管理者の不正が発覚したら役職に問わず告発するという内容だ。
その突然のユン・ヒョクの提案に王景宗は世弟の政治介入かと不信感を抱く。
王はこの一件はすべて世弟が行うようにと指示をした。
それは王の世弟に対する嫉妬のようにも見える。
そしてこの上書の件は老論派のミン・ジノンにも情報が伝わる。
しかし、少論派も情報を統制しており、その上書の内容も誰がその上書を送ったかもしばらくはミン・ジノンにも分からなかった。
両班たちはユン・ヒョクの打ち出した管理職の再審査に焦っていた。
しかし、不正をしたものを自発的に告発したものには処分を一考するという通達も出されたために一部の両班は「生贄探し」を始める。
その「生贄」に選ばれたのが司憲府のウィ・ビョンジュ(ハン・サンジン)だった。
ウィ・ビョンジュは自分が捨てられると知るとこれまでの仕事の資料を焼き捨てようとした。
しかし、その様子を見たパク・ムンスに「慌てて焼き捨てるのは資料に怪しいことでも?」と見透かされてしまう。
そして司憲府長官の指示によりパク・ムンスがウィ・ビョンジュを拘束、取り調べを始めた。
上書の一件以来、王の様子がおかしい..
世弟が謀反を企てていると周囲に忠告され王も不安になる。
少論派のチョ・テグ(ソン・ビョンホ)は「世弟が王の立場を脅かす存在になった」と謀反だとして世弟を罰するべきだと言った。
その摂政を望むとされる上書の内容を知った世弟はミン・ジノンが黒幕かと尋ねる。
しかし、ミン・ジノンはこの黒幕が誰かは知らないと言った。
その言葉は事実のようだと世弟も感じた。
タルムンはあの上書がミルプングンの仕業だと知っていた。
しかし、ミルプングンと関係のあるユニョン(ぺ・ジョンファ)のことを思うタルムン(パク・フン)はその事実を世弟に伝えることはできなかった。
結局、この件で王は世弟への不信感を拭うことはなかった。
世弟は窮地に追い込まれる。
世弟はひたすら誤解が解けるのを待ち、ただただ謝り許しを請うしかない。
そして、世弟は王へ許しを請うために白衣姿になり正座をして席藁待罪(ソッコデジュ)を行った。
夜になり、雨が降るが世弟は席藁待罪(ソッコデジュ)をやめることはなかった。
ミン・ジノンもこの上書の黒幕が誰か分かっていなかった。
老論派はまだ黒幕が分からない以上、動きだすわけにはいかなかった。
ミルプングンの思惑はこの上書だけではなかった。
世弟を担ぎ上げた老論派のイ・イギョムとキム・チャンジュンの息子や孫を謀反の罪として告発させるという。
その告発はウィ・ビョンジュが摘発を行った。
結果、世弟の謀反の罪に真実味が増した。
王はそのことを事実だと信じ、世弟に対し怒りを露わにした….
『ヘチ 王座への道』13話用語解説
上書(ジョウショ):意見を述べるために主君に差し出す意見書、この場合は両班から王に宛てた意見書
吏曹正郎(イジョジョンナン):吏曹(人事を担当する官庁)の要職者
司諫院(サガノン):王へのアドバイスをする官庁
弘文館(ホンムンガン):王朝内の文書や経理書類の作成官庁
司憲府(サホンブ):違法行為の取締を行う官庁
承政院(スンジョンウォン):王の秘書期間
席藁待罪(ソッコデジュ):服を脱いで白衣姿になり大殿の前にむしろを敷いてその上に正座し自らが犯した罪に対する処罰を王に求める行動