ヘチ 王座への道

『ヘチ 』11話ネタバレあらすじ感想と解説(チョン・イル|クォン・ユル|コ・アラ)

ヘチ 王座への道公式サイトより画像引用:https://www.nhk.jp/p/hechi/ts/ZWWMXG3RG3/

『ヘチ 王座への道』11話ネタバレあらすじ「命を懸けた民の思い」

司憲府(サホンブ)で行われる最高議決会議の齋坐(チェジャ)
その席に突然ミン・ジノン(イ・ギョンヨン)が姿を表し、あの少女を「罪人」として連れてくる。

その少女を見て世弟(イ・グム:演・チョン・イル)は驚く。
ミン・ジノンと供に現れた司憲府監察ウィ・ビョンジュ(ハン・サンジン)は少女を手荒に扱う。
そして「この少女のこと知っていますか?」と世弟を問い詰める。

そしてウィ・ビョンジュはその少女の首筋の「殺主」の入れ墨をあらわにした、その入れ墨を見た場内はざわつく。
世弟は険しい表情で静かに着物を1枚脱ぎ、その着物を少女に掛けた。
「もうこれ以上この少女を責めるのはやめよ」と声を上げた。

しかし、症状が両班を殺すところを目撃していたとなると立ち会った面々は納得がいかず、世弟を責めるような声を上げた。

その結果、世弟は監禁され、両班殺しの犯人をかばった罪に問われることとなる。

世弟はもちろん両班殺しの罪はあるがまだ子どもたちがこれほどまでに追い詰められている原因のことも考えなくてはならないと訴える。
しかし、ミン・ジノンはそれはどうにもならない道理だと冷たく答える。


同じ頃、殺主会の根城に司憲府の役人たちが押し寄せていた。
チョ・ヨンハン(チョン・スンウォン)たちは子供といえども容赦せず殴りつけた。
大人たちは刀で斬り殺される。

その惨状にパク・ムンス(クォン・ユル)は耐えきれず少女をかばう。
チョ・ヨンハンは「どっちの味方だ?」とパク・ムンスを殴りつけた。
周囲の役人達もチョ・ヨンハンの言葉に従いパク・ムンスを殴りつけた。


世弟は漢城府(ハンソンブ)に連行されることになった。
本来なら漢城府の役人が王宮に出向くべきなのだが世弟を漢城府に連行することで民の前で恥をかかせようと言うことだ。

歩いて漢城府に向かう道すがら、司憲府の役人たちとすれ違う。
その中に縛られたパク・ムンスとアボンもいた。
世弟はそんな二人の姿を見て涙を流す。


都は世弟や両班殺しの殺主会のことで騒然としていた。
そんな時、少論派の長老チョ・テグ(ソン・ビョンホ)がミン・ジノンを訪ねる。
チョ・テグは世弟を守ることはできないのかと言うがミン・ジノンは無理だと答える。

翌日、王宮を訪れたチョ・テグはは「世弟の廃位」を提案する。
チョ・テグの考えでは世弟を差し出すことで少論派の延命をし、王を守ろうというのだ。

この日は王を始め老論派、少論派が会合を開くことになっていた。
しかし、時間になっても王が現れない。

その頃、王は世弟のもとを訪ねていた。
王の来訪に世弟は「責任を取るために廃位を命じてほしい」というが王は「責任は然るべき人物が取るもの」と一喝した。
そして、王は世弟に耆老宴(キロヨン・敬老の祭り)に参加しそこで世弟としての責務を果たせと命じた。

王は両班は自分が食い止めると約束し王宮に戻っていった。

王宮に戻った王は世弟の廃位は認めないと宣言した。
その言葉に議場内がざわつく、特にミン・ジノンは世弟の罪を断罪するかのような発言をする。
そして、王も殺主会を容認しているのか?とまで言った。


耆老宴で世弟は背水の陣
どうせ認められないならすべてをぶつけようと心を決め、口を開く。
周囲に集まった民は世弟の言葉に耳を傾ける。

世弟は殺主会の話をする。
殺主会は実は貧しくて清国に売られそうになった子どもたち。
今の小作料は民に課せられている。

土地を持つ両班が民から土地の使用料を巻き上げ、さらに朝廷は小作料をも搾取する。
結果、小作料を収められない民が子供を清国に売るところまで追い詰められる。

それはあまりにも理不尽だと訴える。
その言葉を聞いていた両班からは「誰のおかげで仕事があると思っているのか?」という言葉が上がるが世弟は
それは逆だと声を荒げた。
土地を耕す民がいるからこそ両班が生きていけるのだ、と

そして、もし自分が王位を継いだなら小作料は土地の持ち主に課すと宣言した。

その言葉に周囲の民は目に涙を浮かべた。

しかし、状況は悪化することに
土地を持つ両班に課税すると言う世弟の言葉に両班達は王宮に押しかけ世弟の廃位を訴えた。

老論派のミン・ジノンも王が廃位をしないなら両班たちで廃位に追い込むと声を荒げる。


しかし、民衆から少しずつ世弟を擁護する声が聞こえ始める。
ある晩、城の壁に世弟を擁護する民の意見書が貼られていた。
その意見書には号牌(ホペ)と呼ばれる身分証が添えられていた。
その身分証を添えるということは自身の素性が明らかになる。
政に対しての謀反と取られることもあり、「命をかける」ということを意味する。

しかし、その号牌は城の前に少しずつ集まり気がつくと大きな山となり数百は集まった。
パク・ムンスやタルムンも号牌をその山に加えた。

王はこの民の行動を見守り兵を動員し守った。
号牌を持たない女性たちは石や木札に自分の名前を記し、その意思を現した。

少論派のイ・グァンジャ(イム・ホ)も身分証をその山に加えた。


老論派のミン・ジノンと少論派のチョ・テグは密会し今回は世弟の廃位を諦めようということに….

『ヘチ 王座への道』11話解説(用語)

司憲府(サホンブ):違法行為の取締を行う官庁

齋坐(チェジャ):司憲府(サホンブ)の最高議決会議

右議政(ウイジョン):議政府(ウィジョンブ・行政の最高官庁)の3番めの高位官職者。ここでは少論派のチョ・テグ

殺主会(サルチュカイ):使用人達が主を殺すために結成した組織

義禁府(ウィグムブ):王直属の罪人を取り調べる官庁

号牌(ホペ):16歳以上の男性が携行する身分証